生産性と生産効率

あるとき、全体会議で社長が言いました。

今年の目標、生産性2割アップ!

どうすれば生産性が上がるのか、現場は考えます。

生産性を上げるとは、、、

具体的に何をどうすることなのか?

そもそも生産性とは何なのか?

生産性(せいさんせい、Productivity)とは、

経済学で生産活動に対する生産要素(労働・資本など)の寄与度、

あるいは、資源から付加価値を産み出す際の効率の程度のことを指す。

何を言っているのか、よくわからない!

さらに調べてみると、、、

Input(インプット)に対しての

Output(アウトプット)の比率

と書いてある。 

Inputって何?

会社でいえば“労働力”や“投入物”。

パチンコに置き換えるとInputはパチンコをやっている間の労働力、資金。

Outputは、景品(成果物)。

生産性を「Input = 労働力」に絞って考えてみる

労働に関する生産性は3つあるようだ。 

① 物的労働生産性 ・・・ Output は生産量

② 価値労働生産性 ・・・ Output は生産額

③ 付加価値労働生産性 ・・・ Output は付加価値(MQ)

 

付加価値という用語がわかりにくいが、

ようするにMQのことだと思えばいい。 


では、生産性と生産効率との違いは何か?

この違いを調べていくうちに、

作業効率能率という単語が出てきます。

じゃあ、能率と効率はどこが違うの? 

・・・

全然違うのです!

最初に「能率」と「効率」の違い

どちらも「仕事の割合」のことです。

【能率】は、一定時間内にできあがる仕事の割合、はかどり方のこと。

時間に対してできる量・達成度が比較される。

一定時間内にできる出来高が多ければ「能率が良い」、

低ければ「能率が悪い」となる。

それに対し【効率】は、

使った資源や労働、賃金に対して得られる成果割合のこと。

たとえば、

・機械効率

・エネルギー効率

・燃費

・コストパフォーマンス(費用対効果)

・報酬に対する成果

などがわかりやすい。

仕事と作業

生産性と生産効率の話に戻ります

【生産効率】は、

投入する資源や労働力をムダなく、効率よく配分すること。(作業効率に近い)

それに対し【生産性】とは、

投入した資源や労働力などから

付加価値を生み出す際の効率の程度のことです。

【生産効率】と【生産性】の大きな違い、

 それは「価値を生み出すかどうか」です。

仕事を「単なる作業」ととらえてしまうと、

効率は「作業効率」になってしまいます。

個人が生産性を身につけるには、

「価値を生み出しているか」を常に意識することです。

「仕事は価値を生み出すもの」であるということ。

そして創造性・クリエイティブなもの。

「価値」とは、どのくらい役に立つのかの度合い、値打ちのことです。


創造性をもった仕事

たとえば「現場の作業手順」

「工程や手順どおりにできるようにマニュアルを作る」

どこの会社でもやっています。

ところが、

誰がやってもきちんとできるように

「おれは最強のマニュアルを作る!」

となったとたんに、

マニュアル作りは「創造性をもった仕事」になります。

経理や事務の仕事も一緒です。

言われたことだけをこなすのではなく、

担当者が自ら学び、

社長が未来を見るうえで役に立つ情報とは何かを考え、

工夫しながら経営資料を作る。

十分に「創造性と価値のある仕事」です。

社長は経営をする人、意思決定をする人です。

そして、未来を考える人です。

「未来を考える」とは、

会社の理念や方針にもとづいて、

この先どうしていくのか、という答えを

「社長自身が創り出していく」こと。

社長の仕事とは、

まさに創造的でクリエイティブそのものです。

マニュアルやメール、そして上司の指示を

きちんと理解できないメンバーが

チームの中に数人いるだけで

仕事は停滞し、生産性は下がります。

 

ある数学者のことばです。


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